2017年8月15日火曜日

井上内親王生誕千三百年記念


我が家の稽古舞台の老松を描いてくださった日本画家の杉本洋さんが、この五年に亘り企画監修されている、御霊(ごりょう)神社の千三百年祭。私は、ご祭神の井上内親王の能「斎王」の製作を依頼されました。

これまで宮澤賢治、中原中也、石牟礼道子などの詩人の作品に触発されて、能の新作を手掛けてまいりましたが、今回は全て自分の言葉で一曲の能を組み上げました。怖れもありますが、能でなければできない仕事なのではないかと思います。心して舞台に臨みたいと思います。


新作能「斎王」について



井上内親王は聖武天皇の第一皇女で光仁天皇の皇后となりましたが、政争に破れる形で非業の死を遂げ、その後の災厄が祟りによるものとされました。御霊神社に祀られ鎮められた御霊ですが、千三百年祭にあたり、今の日本の窮状を助けていただこうと思います。何故、四十代半ばでの皇太子出産が可能だったのか、何故、皇太子と同じ日に亡くなったのか、これらの疑問に応える形で、出産、子育ての守り神としての姿を舞台で再現したいと思います。

中所宜夫


会場が非常に狭く、百五十席がいっぱいの見所です。
ご希望の方はお早めにお申し込みください。

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