今回の「用の美」展は、江戸時代の能装束の現物を多く展示し、その真髄を感得する又とない機会です。講座や解説のある時にお話を聞けば、能装束の素晴しさのみならず、能そのもの、また能を完成させた武士たちの真実の姿にも触れることができます。私も能楽師でありながら、山口さんとお会いするたびに、能の素晴しさを改めて知らされます。
期間中十月十一日(水)には、その展示装束を使った「装束付」と能「羽衣」の一部実演がございます。
「装束は使ってこそのもので、展示するものではない。能役者が身につけて舞うことによって、その美しさは完成される」
と山口さんは常にお話しされます。能装束の「用の美」の実際を、私の舞でお伝えできることを願っております。
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