石牟礼道子の詩「花を奉る」を能の謡と舞、それにパーカッションによる現代音楽で表現します。
「花を奉る」はもともと水俣病の被害者の有り様を受けて詠まれた詩ですが、三一一後の世界に向けて、石牟礼さんが新たに発表した作品です。自分に何が出来るだろうかと焦燥に駆られていた時に、この詩に出会い、謡の節付けをして謡い始めました。その後それは新作能「中尊」 となり、2016年3月11日に福島の安洞院で演じることが出来ました。
加藤訓子さんとの共同制作をくにたち市民芸術小ホールが企画して下さったのが、2013年でした。その頃私はこの詩を作品化しようとしていましたので、この共同制作にもこの詩を取り入れ、「音霊言霊」という作品になりました。これはその後、相馬、豊橋、そして再び芸小ホールで再演を重ねたることとなりました。
今回は加藤さんが企画するパーカッションの祭典の中で、昨年二月に亡くなった石牟礼さんの追悼として、この詩をとりいれた「音霊言霊」の後半部分を演じようというものです。
皆様のご来場をお待ち申し上げます。
この日だけの一日チケットは私の方でも承ります。
中所 宜夫
nakashonobuo@nohnokai.com